京都の二十四節気・行事

【二十四節気 啓蟄(けいちつ)(3/5〜3/20頃)】

二十四節気 啓蟄(けいちつ)(3/5〜3/20頃)

 

土のなかで、冬ごもりしていた虫たちが、暖かくなってくるのと同じくして、土の中からそろそろ目覚める頃を意味します。啓蟄の「啓」は、開くという意味を表し、「蟄」は、冬ごもりをしている虫たちを表します。

冬の間、土の中でじっとしていた、虫や、へび、かえる等小さな生き物たちが、いよいよ活動し始めるために土から出てくる頃です。「啓蟄」は、久しぶりに感じるさわやかな風と、春の光の中で生き生きと生き物たちが動くことを意味しています。

また、この頃に天候が変わり、雷が鳴るのを遠くに聞くことが多くなる時期となります。昔の人たちは、この雷が鳴って、虫たちが驚いて土から這い出てくるものだと考えていたようです。そのことを虫出しの雷と呼んでいます。

啓蟄の時に「菰はずし(こもはずし)」を恒例行事にしているところが地方には多くあります。菰(こも)とは、わらで編んだ敷物のようなものです。これを冬になる前に松の幹などに巻きつけることです。菰を巻くことで、あたたかい場所を好む松などの害虫などが、菰にやってきます。そして啓蟄の時に、菰と一緒に燃やすことで、松の木を害虫から守る役目も果たしています。

まだまだ寒い時節ではありますが、一雨ごとに気温が上がり、日差しも徐々に暖かくなってきます。春雷がひときわ大きくなりやすい時季でもあります。

 

七十二候(初候、次候、末候)についての名称と意味について

 

啓蟄 初候(3/5〜3/10頃)

蟄虫啓戸(ちっちゅうこをひらく)

冬ごもりしていた虫たちが動き始めることを意味しています。地中で冬眠していた虫たちが、暖かい春の陽光に誘われて、動き始める時季をいいます。外気温が10度前後が、冬ごもりの目覚めの暖かさだと言われています。表現として虫と使っていますが、冬眠から目覚めるすべての生き物たちのことを意味しています。

蟻などの昆虫や、蛇、蜥蜴(とかげ)などの爬虫類、蛙などの両生類も含め、小さな生き物に対しすべて「虫」と表現しています。それぞれが違う種類の生き物ですが、それぞれ漢字で表現すると虫と表現しているのが分かります。そして、「戸を啓く」というのは、土の中から地上へとでてくることです。

 

啓蟄 次候(3/11〜3/15頃)

桃始笑(ももはじめてわらう)

桃の花が咲き始めることを表しています。桃のつぼみが開き、花が咲き始める頃で、昔は花が咲くの「咲」と「笑」が同じ「わらう」という表現をしていました。花が咲いている様子が、人が笑っている口元を思い浮かべるとして、同じ表現をしてます。

ゆっくりと開いていく桃の花も笑っているかのように表したのです。その後、花がさくは「咲く」、人がわらうは「笑う」と使い分けるうになりました。

3月3日の桃の節句には少し開花が早い時期になりますが、旧暦の時期では、ちょうど桃の花が咲いている時期となっています。このころ、氷や雪が解けて大量に川へ流れる水のことを「桃花水(とうかすい)」とよんでいます。

 

 

啓蟄 末候(3/16〜3/20頃)

菜虫 化蝶(なむしちょうとなる

青虫が、羽化して蝶となるという意味を表しています。厳しい冬をじっと越したさなぎが羽化し、美しい蝶へと生まれ変わり、羽ばたく時季です。

菜虫というのは、大根や蕪、アブラナなどについている青虫で、モンシロチョウの幼虫になります。菜虫は、畑で栽培されている野菜の葉をエサとしてしまうので、害虫とされているのですが、何度も脱皮をしてさなぎになり、厳しい冬の間は、じっとこらえて、ようやく春になって、美しい蝶へと生まれ変わる。こうしたさなぎから蝶へと変わる様子を表現しています。

ABOUT ME
MAKI
京都在住。WEBライターとして仕事をしています。京都のおすすめを日々紹介していきます。